最近流行りのコンテナハウスとは?
一般的な住宅にはない特徴と魅力について

近年流行り始めているコンテナハウスについて紹介しています。また「デザイン性に優れている」というコンテナハウスの特徴や「家ごと引っ越しが可能」という魅力についても詳しく紹介しています。

近年、アメリカを中心に流行り始めた「コンテナハウス」はご存知でしょうか。現在では日本国内のカフェや住宅にも見られることが増えてきています。しかし、おしゃれさが話題になる一方でコンテナハウスについてや、その特徴や魅力についてはあまり知られていません。そのため今回はコンテナハウスとは何なのかや、一般的な住宅にはないその特徴や魅力についても紹介していきます。

コンテナハウスとは

コンテナハウスとはその名の通りコンテナを使って建てられた住居のことです。内装や外装をリフォームし、雰囲気を変え住居として使用されることが多いです。またいくつかのコンテナを積み重ねて2階建てや3階建てと多層化されることもあります。コンテナハウスには主に海上コンテナが使用されるため、通常のコンテナと異なりとても頑丈です。
その頑強さはもちろん、海上輸送という使用目的で作られているため塩害にも強く、50年ほどの長期間使用が可能です。また建築専用コンテナという住居建設に特化したコンテナも存在しており、日本ではこちらが主流であり、通常のコンテナより頑丈です。コンテナハウスは別名カーゴテクチャー、アーキテナーなどと呼ばれることもあります。

コンテナハウスの特徴

ここではコンテナハウスの特徴について
・コンテナサイズが自由
・料金が安く、施工完了までが早い
・自由な家づくりが可能
以上3つを例に見ていきます。

コンテナサイズが自由

コンテナハウスはコンテナの組み合わせ方次第で「何階建てにするか」「広さはどの程度にするか」などがある程度自由に決められます。建築用コンテナでよく使われるサイズには主に
・20フィートコンテナ
・40フィートコンテナ
の2種類があります。

基本的にはこの2種類が輸送などをするにも安く済むためよく使用されています。使用される建築用コンテナの製造が海外である場合や国内をコンテナが移動する場合には、ISO規格という国際規格にそって20フィートまたは40フィートのコンテナであることが必要です。この規格にそったサイズで輸送すれば、海外でも国内でも気にせず比較的安価に輸送できます。

もちろん上記2種類以外のサイズのコンテナが用いられる場合もあります。サイズがどのように変化しても製造方法自体は変わらないため、大きさが違っても問題ありません。ただしコンテナに使用されている鋼材は、仕入れ量に応じ値段が変動します。少なければ少ないほど割高となることが多く、小さくしたからといって安くなるとは限りません。また輸送の際には上記2種類の規格サイズに合わせなければならないので、輸送後組み立てるためのジョイントなども必要になってきます。

料金が安く、施工完了までが早い

コンテナハウスが流行り始めたその最大の理由は、一般的な一軒家などと比べた時の料金の安さです。コンテナ本体は中古の安いものであれば10万円以下で購入ができ、建築用コンテナでも100万円以下での購入が可能です。またコンテナであれば制作済みの物を運んで組み立てることができるので、通常の一軒家の建築と異なり、施工が完了し住めるようになるまでの期間が短く済むことも大きな特徴です。

自由な家づくりが可能

加工の仕方次第で複数のコンテナを組み合わせ、広い空間を作ったり2階建てにしたりといった理想の空間をデザインすることができます。また店舗や事務所としてだけでなく、ガレージや災害時のシェルターなどコンテナハウスの用途は多岐にわたります。住む人のアイデア次第で独創的なデザインに仕上がり、自分色の家を作れることもコンテナハウスの特徴です。

コンテナハウスの魅力

コンテナハウスには様々な魅力がありますが、その中でも
・カスタマイズ性が高い
・コンテナは安心安全
・増改築が比較的容易
・住み心地が良い
・コンテナごと引っ越すことが可能
以上5つについて紹介します。

カスタマイズ性が高い

コンテナハウスは一般の家と異なり、塗り替えたり外壁に手を加えたりすることで外装や内装の見た目などを大きく変えられます。これはコンテナハウスの大きな魅力と言えます。またコンテナのその無骨さに惹かれる人もおり、住宅のみならずカフェやショッピングモールなどでも外装をあまりいじらず使われていることがあります。

さらにコンテナと木材の相性は抜群で、実際にコンテナハウスを利用したカフェでも木製の階段や家具、観葉植物などが使われSNSでもおしゃれだと人気を博しています。また壁の一面をガラス張りにするデザインなども斬新であるとして人気です。 こうしたカスタマイズ性があることもコンテナハウスが流行り始めた理由の一つです。

コンテナは安心安全

コンテナに使われる鉄板の厚さは一般的に1.5cm以上で、耐久性に優れ安全です。もともと厳しい環境下で使用されることを想定し造られているため、約50年は問題なく住めるとされ安全性にも全く問題がありません。また災害時に備えシェルターとしてコンテナハウスを建てる例も少なくありません。コンテナが水流で流されたり、大きな建物につぶされたりといったことがなければ、充分にシェルターとしての役割を果たします。日本は世界でも指折りの災害大国ですので、災害に備えるためコンテナハウスを建てるというのは非常に有効と言えます。

増改築が比較的容易

使われるコンテナは基本的に規格品のため増改築も比較的容易にできます。コンテナをブロックのように組み立てられるため、あとから理想の広さを実現したり、好きな形に変えたりすることも可能です。さらにコンテナは上へと増築することもできます。前述の通りコンテナは厳しい環境に耐えるべく耐久性にも特化しているため、2つ3つ重ねた程度でそうそう問題は出ません。中にはクロスするよう積んだり、斜めに重ねたりと珍しい形にしたコンテナハウスもあります。コンテナハウスの住宅としての自由度は飛び抜けていると言えるでしょう。

住み心地が良い

コンテナのサイズにも左右されますがコンテナハウスは作りがシンプルなため、支柱など視界を遮るものが少なく空間に開放感がでます。また前述したように内装や外装が変更しやすいため「毎日に変化が欲しい」という人も飽きにくく比較的住みやすいです。さらにコンテナハウスは鉄製であり頑丈なため、通常の一軒家のような木造住宅などと比べ、穴やスキマなどが開きにくく害虫などの被害が少なく済みます。またシロアリのような住宅を壊す害虫の被害もあまり受けないので余計な手間がかかりません。

コンテナごと引っ越すことが可能

これはコンテナハウスの最もユニークな魅力です。当然ですがコンテナのもともとの用途は貨物の輸送です。そのためそもそも簡単に移動ができるように作られており、家具を積んだままコンテナごと移動し引っ越すことができます。

まとめ

コンテナハウスがどういうものなのかや、その特徴、魅力については伝わったでしょうか。コンテナハウスは徐々に数が増えてきており、そのデザイン性の自由さなどから独創的な外観の物が多いです。法の範囲内とはなりますが、自分で好きな家の形が組めるというのは従来の住宅建築にはない利点だと思います。もし今家を建てることで悩んでいるのなら、これを機に「コンテナハウス」を実際に見て検討してみて下さい。